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日本とブラジルと世界を繋ぐ武蔵大学ゼミ体験!!

[2014,11/11]

「アンジェロゼミを体験、武蔵大学へ!!」

先日、八王子のフッチボールバー「NóssA(ノッサ)」で、武蔵大学の学生女子3人に遭遇した。

お店の方から「大学生の皆さんは、この夏のブラジルワールドカップのブラジル戦パブリックビューイングイベントに、お店に取材に来てくれたんですよ」と、ご紹介いただいた。

学生3人にお話を伺うと、その取材は武蔵大学社会学部メディア社会学科アンジェロ・イシ教授のゼミの一環であるということだった。 ブラジル出身のアンジェロ教授のゼミでは学生自らがテーマを決めインタビューなどを行い、一年をかけて一冊の書籍を完成させるそうだ。なんとも面白そうな授業である。

これはぜひインタビューを行わなければ!と、アンジェロ教授への取材を学生の皆さんに相談したところ、 ゼミでアポ取りやインタビューも経験している学生さんは、さすが理解が早くテキパキと話を進めてくれた。 しかもインタビューだけでなく、授業にも参加できることになった。

 

アンジェロ・イシ(Angelo Ishi)教授は、1967年サンパウロ市に生まれ、サンパウロ大学ジャーナリズム学科を卒業後、90年に日本に留学。 新潟大学大学院および東京大学大学院を経て、ポルトガル語新聞の編集長を3年間務め、日伯の移民やメディアを研究する傍ら、ジャーナリストとしても活動。

また日本の各地で日本人市民やブラジル人住民を相手に国際交流や共生をテーマに数多くの講演をこなし、 NHKラジオジャパンのポルトガル語ニュースのアナウンサーも経験。2004年より武蔵大学専任講師、2010年より教授。(武蔵大学WEBサイト教員プロフィール参照)

さらに詳しく説明すると、アンジェロ教授が来日した際の研究テーマは、「日系ブラジル人の日本へのデカセギ移民現象」であり、 その後3年間にわたり編集長を務めたポルトガル新聞ジャーナル・トゥードベンでは日本で暮らすブラジル人の生活を情報面から支えた。 そして日本のブラジル社会と交流がある人なら一度は聞いたことがあるAlternativaという有名情報誌のコラムニスト&ジャーナリストとしても活躍。 「エスニック・メディア」と呼ばれる、日本に住む外国人向けに発行されている新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどのメディアはもちろん、日本のメディアとも強く関わりを持ちながら、 入管法が改正された1990年から今に至るまでのさまざまな移民問題やメディア論に関して、その道の第一人者として多くの論文や著書を残している。

そんな多彩な経歴を持つアンジェロ教授のゼミに参加するため、東京練馬区にある武蔵大学江古田キャンパスへ。

武蔵大学では1年生から徹底した少人数制のゼミをカリキュラムの中心にしているため「ゼミの武蔵」と呼ばれている。 ゼミは知識を一方向から受け取る講義と違い、学生自らが主体となってテーマを追及していくため、意欲と創造力を育て、より深い達成感と力を付けることが出来る。

この日参加したゼミは2年生のクラス。受講生は10名。始まる前からどこかリラックスしたブラジル的な自由で開放的な空気がクラスに漂っている。 アンジェロ教授のゼミは、自主性を重んじる自由な授業で学生に人気がある。半数は学年が上がっても再び受講するそうだ。

このゼミでは取材のテーマを決め、社会学の観点からフィールドワークを行い、一冊の書籍を完成させることを最終目標にその過程を学ぶ。

今年はブラジルワールドカップの時期に重なったので、学生達が選んだ書籍のタイトル(テーマ)は、『君は何色のユニフォームを着ていたのか?(仮)』。 八王子のブラジル料理店NóssA(ノッサ)や、某所で行われたパブリックビューイングに集まったブラジル人やドイツ人、韓国人らにインタビューを行い、集めたデータやアンケートから考察を重ねまとめ上げる。

この日の授業では、表紙のデザイン、文字起こしの仕方、文字数、構成、レイアウト、デザインや執筆などの各パートの担当者をどう決めるかなど、進行過程で生じる疑問点や問題点について議論をした。

ゼミの主役は生徒であり、問題点を自分達で考え抜くことに力点が置かれ、活発な意見が飛び交う。アンジェロ教授は質問があった時にアドバイスを送る。

その様子はワールドカップを題材にしていることもあり、世界の舞台で実績のある外国人監督に率いられた近年のサッカー日本代表チームを連想させる。 実際に試合をするのは選手であり、ピッチの中で答えを見つけ実践するのも選手である。いかに自主性をもって試合に勝つか・・・といった感じである。

授業はメディア社会学科として行われるのであり、ブラジルのことについて学ぶという訳ではない。 したがって、生徒もブラジルに興味があるからゼミを選ぶという訳でもない。 ただ、アンジェロ教授がブラジル人である、ということは知っているので、学生達はゼミを選ぶ時からブラジルとの接点を意識し、異文化との交流にどこか魅力を感じているのではなかろうか。

大学に入学しアンジェロ教授との出会いが新たな世界への入り口となり、 日本の反対にあるブラジルという国を知り、そこからさらに世界に目を向けることによって創造力が飛躍的に広がる。 そして、日本で暮らす外国人を調査・取材することにより生じた異文化との接点が、個々の中でどう繋がり広がっていくのか。

学生の皆さんに将来なりたい職業を聞いたところ、 学校の先生やジャーナリストを志す人、デザインに仕事に興味を持った人がいた。 書籍を作る過程で学ぶことは非常に多い。どんな道に進もうが必ずその恩恵を受けることだろう。

最後にアンジェロ教授のイメージを質問したら、 みなさん一斉に「かわいい!」という感想。お会いしたのは1時間余りの短い時間だったが、「うん、なるほど!」と思った。

授業後にアンジェロ教授にお話を伺った。 ゼミの皆さんは代々木公園で毎年行われているブラジルフェスティバルのことは知らず、授業を通じてその存在を知り今年初めて足を運んだそうだ。 まだまだPRが足りないことを2人で反省しつつ、メディアとしての使命感を感じながら、生き生きとした学生の皆さんに出会えたことに感謝し、教室を後にした。

みんなの思いが詰まった書籍は2月上旬完成予定。はたして今日の議論がどのような形になっているのか。完成後の取材もお楽しみに!!


アンジェロ・イシ(Angelo Ishi)

1967年、サンパウロ市生まれ、サンパウロ大学ジャーナリズム学科を卒業。 90年に日本に留学、新潟大学大学院および東京大学大学院を経て、ポルトガル語新聞の編集長を3年間務めた。 日伯の移民やメディアを研究する傍ら、ジャーナリストとしても活動。また日本の各地で日本人市民やブラジル人住民を相手に国際交流や共生をテーマに数多くの講演をこなしてきた。 NHKラジオジャパンのポルトガル語ニュースのアナウンサーも経験。2004年より武蔵大学専任講師、2010年より現職。

(武蔵大学WEBサイト教員プロフィール参照)

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