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日本のサンバチーム「Quer Swingar Vem Pra Cá」リオのカーニバルに出場決定!!

リオの名音楽家の魂宿るサンバを携えブラジル人らと共演

まもなくブラジル全土でカーニバルが始まります。そんなブラジルのカーニバルの中で、最も有名なのがリオで行われるサンバカーニバルです。

そんなカーニバル前に誇らしいニュースが届きました。東京を拠点に活動しているサンバチーム Quer Swingar Vem Pra Cá (ケール・スウィンガール・ヴェン・プラ・カ)は、 リオデジャネイロ市内で行われるカーニバルへの参加が公式に認められ、現地時間2月11日午前11時よりヴィライザベル地区でサンバパレードを行います。

Quer Swingar Vem Pra Cáは、リオのカーニバルのトップリーグに出場する老舗チーム『G.R.E.S. Unidos de Vila Isabel』の打楽器隊メンバーの宮澤摩周(Mashu Miyazawa)さんにより、 2012年東京で結成されたサンバ団体です。

ポルトガル語で「スウィングしたけりゃ、こっちにおいで」という意味のチーム名は、摩周さんのサンバの師であり、 リオデジャネロのサンバの歴史を50余年に渡り築き上げてきた、Mestre Trambique(メストリ・トランビッキ)さんから授かったそうです。

メンバーは学生、社会人、プロミュージシャンなど年齢も背景もバラバラですが、「ホンモノのサンバを目指したい!」という情熱を持って日本で活動中です。

パレードのテーマと本プロジェクトの経緯について

メストリ・トランビッキさんはサンバの作曲家、パーカッショニストです。リオデジャネイロのヴィライザベル地区にある丘に住み、 後進の育成に長年貢献し多くの演奏家を育てた彼の影響力は計り知れません。リオだけでなくブラジル国内の多くのミュージシャンからも尊敬を集める存在でしたが、 2016年2月に惜しまれながら70年の生涯を終えました。

摩周さんは2005年からメストリ・トランビッキさんに師事。リオのサンバチーム G.R.E.S. Unidos de Vila Isabel の打楽器隊メンバーとしてパレードに出場しながらサンバを学んできました。 この経験から2012年、師の教えを日本で体現することを目標に当団体を結成しました。

摩周さんとメストリ・トランビッキさんの交流が始まって10年目の2015年には師を日本へ招へいし、ブラジルから一番遠い国にもサンバが伝わっていることを知ってもらいました。

メストリ・トランビッキさんの逝去後、彼を慕う愛弟子や家族、仲間から「日本のメンバーとリオでパレードを実現しよう」、「『Quer Swingar Vem Pra Cá』の名を掲げて彼への思いを多くの人に伝えたい」という声が上がったこと、摩周さんが「リオで日本のみんなと一緒にパレードしよう」と生前に約束をしていたことも重なり、今回のプロジェクトが立ち上がりました。

カーニバルの期間中は、サプカイと呼ばるリオのカーニバルのメイン会場でチケットを購入して観戦するパレードの他に、 リオ市内各地でブロッコカルナヴァレスコと呼ばれる団体のストリートパレードが連日繰り広げられます。

2018年は合計473の団体が公式参加します。このストリートカーニバルの主役はその場にいる全員で、 誰もが思い思いに仮装して楽しめ、パフォーマーとの距離感が近いことが特徴です。

今回のパレードではメストリ・トランビッキさんへの哀悼の意と、生前の功績に敬意を示すものです。 本番当日はトランビッキさんを慕う多くのプロミュージシャンも現地に駆け付け、日本人メンバー16 名と共演します。 これまで、日本のチームとして正式に現地機関より出演が認められたことは例はないそうで、国際文化交流の観点からも非常に意義のあるものといえます。

市内のいたるところで繰り広げられるパレード。 今年は、Quer Swingar Vem Pra Cá (ケール・スウィンガール・ヴェン・プラ・カ)にも注目です。

共演者一覧(2/5時点)

<縁のあるプロミュージシャン>

Teresa Cristina(テレーザ・クリスチーナ)
歌手、2017年ブラジル音楽大賞サンバ部門最優秀女性歌手賞ノミネート

Marcerinho Moreira(マルセリーニョ・モレイラ)
作曲家・歌手・打楽器奏者、2017年ブラジル音楽大賞MPB部門最優秀楽曲賞ノミネート

Pedro Miranda(ペドロ・ミランダ)
歌手、2017年ブラジル音楽大賞サンバ部門最優秀アルバム賞受賞、最優秀男性歌手賞ノミネート

Marcos Esguleba(マルコス・エズグレーバ)
打楽器奏者(Banda Muleke、Grupo Semente)、2015年ブラジル音楽大賞サンバ部門最優秀グループ賞受賞(Grupo Semente)

Alamir Quintal(アラミール・キンタウ)
歌手・作曲家

Thiago Martins(チアーゴ・マルチンス)
作曲家・歌手

Zero Telles(ゼロ・テレス)
打楽器奏者、モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2016出演

Marcus do Cavaco(マルクス・ド・カヴァッコ)
歌手

Raul Silva(ハウー・シルヴァ)
Banda Mulekコーラス

Paulo Luiz(パウロ・ルイス)
歌手・作曲家

<地元サンバチーム関係者>

–Vila Isabel–
Mangueirinha
2016年マルシア・東京スカパラダイスオーケストラと共演

Macaco Branco
Mart’nalia(大御所歌手)バックバンド

Malcon Wallace

Luiz Paulo

Luciano Ferreira
Vila Isabel元代表

–Salgueiro–
Matheus Pacheco

–Mangueira–
Petterson
Danilo Negreiros

<Mestre Trambiqueの近親者・友人>

Alisson Lima(長男、打楽器奏者)、Diogo Nogueira((大御所歌手)バックバンド)、Carlos Jonatt(娘婿、打楽器奏者)、Brenda(孫)、Wevertom Barros(孫)、Luann Braga(甥)、Popó Vinicius(甥、打楽器奏者(Grupo Arruda))、Rafael(甥)、Pery(盟友、元Vila Isabel ヂレトール(指揮者団))、Godô(盟友、作曲家)、Henrique Guerra(Jonatt叔父、作曲家)

★WEBサイトはこちらから!!
Quer Swingar Vem Pra Ca website
Quer Swingar Vem Pra Ca facebook

★宮澤摩周(Mashu Miyazawa)/パーカッショニスト

2005年ポルトガル語と音楽の研鑽を目的にリオデジャネイロへ留学。ほどなく作曲家、演奏家のメストリ・トランビッキ門下へ入り師事。 同年リオのサンバチーム G.R.E.S. Unidos de Vila Isabel に入会。 2010、2013、2015、2017 年に同チームの打楽器隊員としてカーニバルに出場し、特に2013年はチームの優勝に貢献する。 カーニバル時期にリオ市内各所で行われるパレードでは、2005年からBloco Cordao do Boitataにも打楽器奏者として参加。

2012年、師のサンバを日本で体現させようと、当団体 Quer Swingar Vem Pra Cá を立ち上げる。現在もリオと東京を行き来し、 現地のサンバ歌手や演奏家との親交を深めながら、ステージ演奏や打楽器ワークショップを行い、サンバ文化の啓発と振興に努めている。

 

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