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Bophana(ボファーナ)とは?!プラッサオンゼ、ラストライブに密着!

Bophana(ボファーナ)をご存知だろうか。

1990年代後半から2000年に入るころ、ボサノヴァ(Bossa nova)はカフェミュージックとして定着。2003年9月にはボサノヴァの神様ジョアン・ジルベルト(João Gilberto)が初来日。

そんな2003年にLica (リカ)/ ヴォーカル、小池龍平 / ギター、ヴォーカル、織原良次 / フレットベースの3人がBophana(ボファーナ)を結成。ブラジル音楽(ボサノヴァ、サンバ、MPB、北東部音楽など)を独自の解釈で演奏するアコースティック・トリオが誕生した。

メンバーの個性

今回の密着にあたり、ヴォーカルのLicaさんに事前に少し話を聞いた。

ヴォーカルのLicaさんの印象は、ずばりオリエンタル美人。母親はカンボジア人で、父親が日本人。タイ生まれ東京育ち。日本語教師の父親が赴任先のカンボジア・プノンペンで母親と出会い結婚、タイ・バンコクに滞在中にLicaさんが誕生する。

母親の影響で幼少期の頃から様々なジャンルの音楽を聴き、父親の影響で本をよく読み、想像力豊かに育ったLicaさん。話好きで人懐っこい一方で、少し大人びていて、なんでも一度決めたら一人でどんどん進んでいくという、自立心と行動力がある一面も持ち合わせていたそうだ。

10代後半の90年代、R&Bなどブラックミュージックに興味を持ち、都内のクラブ等で歌手活動を開始したが、20代に入り活動を停止。しかししばらくして様々なアーティストのライブを見るたび「やはり音楽がやりたい」という想いが強くなっていく。

その後ワールドミュージックに興味を持ち始め、ある時インターネットのメンバー募集のサイトでブラジルやアフリカの音楽を中心に演奏をしているインストバンドを発見。ヴォーカルの募集はしていなかったが、面白そうだとダメ元で歌のみを録音した音源を送ったところ、見事に受け入れられ、メンバーの一員に。こうして音楽活動を再スタートさせた。これがのちにBophana結成へとつながっていく。

ギターとヴォーカルの小池龍平さんは、幼少期を米国で過ごす。日本のブラジル音楽界では欠かせない存在のSaigenjiらも輩出した早稲田大学ラテンアメリカ協会での活動などを経て、ブラジル音楽をはじめレゲエなど、各地の黒人音楽に出逢いリズムギターに傾倒していく。

フレットベース(fretless bass) の織原良次さんは、高校時代にバンドを結成したのをきっかけにベースを弾き始める。 東洋大学在学中、軽音ジャズサニーに所属。その後、首都圏を中心にジャズバー等で活動。

音楽の世界で着実に足元を固めていた2人とLicaさんがついに出会う。年齢も近く、気の合う3人は2003年4月にBophanaを結成した。

Bophana結成~休止

都内カフェを中心にライブ活動を開始。ボサノヴァをスタンダードから勉強しようというベースの織原良次さんの提案がきっかけで結成した3人。ライブをしながらスタンダードを一から学び、ボサノヴァ、サンバ、MPB、北東部音楽といた現在のスタイルを固めていく。

次の展開に進むためにはフリーではなく、しっかりとした体制で音楽に没頭したい。活動が半年ほど過ぎた頃、当時Licaさんが憧れていた音楽家たちが所属する事務所が新人を探しているというのを知人から聞き、すぐに音源を渡してもらったところ、見事に合格。1stアルバム発売も決まった。Licaさんの「やはり音楽がやりたい」という出発点からBophana誕生そしてデビューまであっという間に駆け上っていく。

2005年に1stアルバム「Bophana(ボファーナ)」、2006年には2nd アルバム「Natureza(ナトゥレーザ)」、2007年には3rdアルバム「Bom dia,Boa noite(ボンヂーア、ボアノイチ)」をリリース。2008年9月に無期活動休止を発表。

5年で休止というのは、ファンにとってはまだまだこれからと思う一方、毎年アルバムをつくり、プロモーション活動、そして全国ツアーへと慌ただしいサイクルで動くアーティストにとって、立ち止まって考えなければならない。そんなタイミングだったのかもしれない。

※ラストライブ(2008年9月5日, Praça Onze)

2019年2月11日「J-WAVE NIPPON EXPRESS SAÚDE! SAUDADE… CARNAVAL 2019」

休止後はメンバーそれぞれが個々の音楽活動を続けていたが、数年前から再びBophanaとしてリユニオンで特別ライブをするようになっていた。

今年はサプライズが届く一年になった。まずは13年ぶりに「J-WAVE NIPPON EXPRESS SAÚDE! SAUDADE… CARNAVAL 2019」に出演。

オープニングにBophanaが出ると知って足を運んだ人も多いはず。例年に増して、開場から多くの人で賑わっていた。

2019年11月23日Bophana Special Live 「Tchau, boa noite! Praça Onze(じゃあね、おやすみなさい!プラッサオンゼ)」

多くのアーティストにとって日本のブラジル音楽の聖地といえるライブハウス、青山プラッサオンゼ(Praça Onze)が今年2019年11月をもって38年の歴史に幕を閉じた。ラストを飾るべくプラッサオンゼと共に歩んだアーティストが日替わりで登場し、かつてここをホームグラウンドとして毎月ライブを行っていたBophanaも最後のライブを行った。

Bophanaにとって、このプラッサオンゼは何年経っても「帰る場所」であり、観客との距離がとても近く、ここで行われるライブは特別なものだった。ファンからも「プラッサでライブをやって下さい!」と言われてきたそうだ。ファンの中にはBophanaを聴いて、ブラジル音楽の魅力にはまっていった人々が数多くいる。そしてもれなく皆、プラッサオンゼを愛するようになっていった。

店主のクラウジアからはデビュー前にあるライブ会場で声をかけられた。「お前ら、うちでやれ」。それから数々の叱咤激励を受けながら、Bophanaはプラッサオンゼを拠点に育ってきた。

長年クラウジアと共に店を切り盛りしてきた娘の花梨さんも、メンバーとは同世代。意気投合し、気のおけない間柄だったそうだ。

Bophanaのライブでは毎回店の入り口の方まで満員になると聞いていたが、ステージ前からテーブル・椅子を取り除いた後ろの立ち見スペースやトイレの前の通路までお客さんで埋まり、場所を決めたら移動することもできない会場は想像以上。全盛期も予約はキャンセル待ちが当たり前だったそうだが、この日も全国各地から駆け付けた観客で超満員になった。

 

初めての人でも気づく、圧倒的な実力派のBophana(ボファーナ)

ライブ前のリハーサル。にこやかで元気な男子に対して、少し緊張した面持ちで気を配り、儚い繊細さを見せるLicaさんだったが、ステージに現れた瞬間からパッと輝き圧倒的な存在感を発揮する。それはきっと持って生まれた才能であり、観客が増えれば増えるほど輝きを増していくのだろう。

ついに、プラッサオンゼで行う最後のライブが始まった。オープニングから程よく抜けた力加減が心地よく、会場を温かく包み込む。

Licaさんの歌声は柔らかく、温かく、少し息の混じったスモーキーさがさらに温もりを感じさせ、アジア的というか、大地に伸びやかに広がる様子を連想させる。幅広いレパートリーにおいてこの歌声が心地よい。チャーミングな表情や仕草にもやられてしまう。

Bophanaらしさとして根源として触れておきたいのが、ギターの小池龍平さんのヴォーカルとしての才能(なんて聞き惚れる歌声だろう!)。コーラスとして曲を引き立たせるだけでなく、一人の歌い手としても存在感が際立っている。このさりげなく味わいのある雰囲気に憧れる人も多いだろう。

そして、織原良次さんのフレットレスベース。温もりのあるヴォーカルに滑らかで柔らかいサウンドが合う。Bophanaの音がよりナチュラルに感じるのは、フレットレスベースの特徴が果たす役割が大きい。(フレットレスベースは指板上に音程を定めるフレットがないことによって、どんな音程も自由に出せるため高度な表現力を発揮できる一方で、音程が不安定になりやすいため、正確な音程を捉える耳と正確に抑える技術が必要になる)

この日は2ステージ、全24曲(アンコール2曲)。Bophanaが、愛するプラッサオンゼのラストに選んだのは「Folhas Secas(枯れ葉のサンバ)」。

配られた歌詞を片手にみんなで大合唱し、観客と一体となっての感動的なエンディング。青春を懐かしむ切ない歌詞に美しいメロディ。

結成時から応援しているファンにとってはBophanaといえばプラッサオンゼだと思うし、最後のライブに立ち会えた充足感と共に、思い出の場所が消えていく…。歌いながらそんな寂しさを感じていたかもしれない。

現在、Licaさんは、ソロ活動の他、TVCMナレーターとしても数々の作品に参加。

小池龍平さんはソロ活動の他、“bonobos”や“LITTLE TEMPO”のメンバーとしても活躍。さらにサポートミュージシャンとして畠山美由紀、アン・サリーなどさまざまなジャンルのミュージシャンと共演する傍ら、その他、TVCMソングやナレーションも担当。

織原良次さんはフレットレスベース奏者として小野リサを始め多数のミュージシャンのサポート、共演もこなしつつ、BGA(Back Ground Ambient)透明な家具のパフォーマンスなどパフォーマーとしても新たな世界を創り出している。BGAが気になった人はこちらのサイト(orioriori.exblog.jp)にアクセス!想像をかきたてるプロモーション動画もお洒落でクール!

3人とも素敵に歳を重ね、今なお若々しい。

「年齢も近く、部活仲間のような感じです。たまに集まっても、出会った頃と感覚が変わらない。」と、Licaさんが当時からの関係を振り返る。

毎年無数のバンドがプロデビューを目指す。デビューして待つのは高速なインプットとアウトプットの日々。進めば進むほど煩雑になる人間関係。期待を背負い、立ち止まることは許されない状況にどう答えを出していくのか。

「あの頃は様々なプレッシャーを感じながらやっていましたが、それぞれのペースでそれぞれの道に行くべきだと思いました。こうしておけば良かったというのはないけど、あの時理解出来なかったことが年齢を重ねることで解るようになりました。」

結成から休止まで全力で駆け抜けた5年間。ソロ活動で新たな力を得て、2019年には2つの大きなステージに戻ってきたBophana。

今後の活動が気になるところだが、マイペースで長く続けてほしい。再び会える日を楽しみに待っているから。


Lica instagram
https://www.instagram.com/lica7777/

ACOUSTIC RHYTHM GUITARIST 小池龍平 公式サイト
http://ryuheikoike.com/

フレットレスベース奏者 織原良次
https://orioriori.exblog.jp/


Bophana Special Live
「Tchau, boa noite! Praça Onze(じゃあね、おやすみなさい!プラッサオンゼ)」
at Aoyama Praça Onze

■1st
Corrida de Jangada
Falsa Bahiana
Aquarela do Brasil〜Isto aqui o que é ?
Alegria
Rainha do mar
パンデイロ通り
O Leãozinho
Se Você Quiser
Coisinha do Pai
Dança da Solidão
Tendência

■2nd
Quero Alegria
Coração Leviano
Qui Nem Jiló
Ponta de Areia
Cama
Odara
Um calo de Estimação
Feira de Mangaio
Agoniza mas não morre
O Mundo é Um Moinho
Asa Branca

■アンコール
São Salvador
Folhas Secas

 



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